吉瀬美智子が「絶対的に負けない人間力を身につけて、鮮度の良い女優でいたい」死刑台のエレベーターで不倫相手を翻弄する悪女を熱演
女優、吉瀬美智子(35)が公開中の主演映画「死刑台のエレベーター」(緒方明監督)で、不倫相手を翻弄する悪女を熱演。
1957年にフランスの名女優、ジャンヌ・モロー(82)によって大ヒットした名作のリメークに世界で初めて挑んだ。モデルから女優に本格転身したのは32歳。撮影現場でプレッシャーを感じる日々だが、「絶対的に負けない人間力を身につけて、鮮度の良い女優でいたい」と力強く語った。
スラリと伸びた指でスプーンを持ち、ミルクを入れたコーヒーをゆっくりとかき回す。「ここまで恋にのめり込んでいく役を演じるのは初めてかも」。高級ホテルの一室で取材に応じた吉瀬は、透明感あふれる笑顔でそうつぶやいた。
同作は、大手企業の会長夫人(吉瀬)が愛人の医師(阿部寛=46)と逃避行するため、医師に夫の殺害を依頼するサスペンス。クールな魔性の女を演じるため、せりふは最低限に抑えられ、クライマックスシーンでは約1分間、表情のアップだけですべてを悟った主人公の心情や、医師への愛情を表現しなければならなかった。
「あのシーンは何度も闘ったというか、練習しました。自分では感情を込めたんですが、監督さんからは感情が伝わらないといわれて」と告白し、「感情とは別にホントに微妙な、まばたきだったり、目の開き方とか、見せなきゃいけないお芝居の難しさを痛感しました」としみじみ。
1999年から9年間、ファッション誌「Domani」の専属モデルとして活躍した吉瀬が本格的に女優の道に足を踏み入れたのは、2007年放送のフジテレビ系「ライアーゲーム」。
「当時はモデルを長くやってきて、もっと自分で表現したいという思いがあったんです。そこへ、ある演出家から『吉瀬はモデルと女優を中途半端にやってるからダメなんだ』と言われて。その時は32歳で、最後のチャンスだと思って演技の世界に飛び込んだんです」
現在は、12日にスタートしたフジテレビ系「ギルティ 悪魔と契約した女」(火曜後10・0)に出演するなど人気女優になったが、ドラマや映画の撮影現場では「ほかの俳優さんは下積みを長くやってきた方ばかりなので、私は経験値も少ないし、もうホントごめんなさいという気持ちで…」と心情を明かした。
そんな不安を抱えながらも撮影は毎日、進んでいく。「演技がうまくできない時は、私の何がダメだったかをマネジャーさんに言うと発散できるんです。引きずってもよくないので、あとは寝ちゃえば忘れますし。だから、よく寝てます」と茶目っ気たっぷりに笑った。
「今後も女優業にまい進しますか」と聞くと、「私の中では自分が幸せでいることが基準なので、女優が苦痛で限界だと思ったら辞めるかもしれません」と意外な答えが返ってきた。
「充実した人間性を持つ人って、素敵なお芝居をすると思うんですよ。女優に縛られずに、いつも自由でいられる風通しの良さでプライベートも充実させて、常に鮮度の良い女優でいたい。小手先ではなく、絶対的に負けない人間性を持ちたいんです」
女優にこだわらない覚悟と潔さが、演技への原動力となる。吉瀬特有の凛とした美しさの秘密が垣間見えた。
★理想のタイプ「器の大きい人」
吉瀬は結婚観について「女性として生まれたからには、一生独身でいたいとは思いません。年齢が上がるに連れて、子供のこととか考えますよ」と願望を明かした。理想のタイプは「器の大きい人」。「死刑台−」で演じる主人公と重ねて「あれだけ執着があれば、私もこの年までで1回くらいは結婚できたかも」と笑った。
オリジナル版でメガホンを執ったルイ・マル監督の息子で、米国を拠点に映画プロデューサーとして活躍するマニュエル・マル氏(39)も来日。吉瀬について「モローを思わせる、存在感のあるたたずまいは素晴らしかった」と絶賛していた
吉瀬 美智子(きちせ みちこ、1975年2月17日 - )は、日本の女性ファッションモデル、女優。フラーム所属。愛称は「みっちゃん」。
人物
福岡県朝倉郡杷木町(現・朝倉市)出身。身長167cm。
モデルとして「Domani」などのさまざまな雑誌やCMで活躍後、役者やタレントとしても活躍。
元々、芸能界に入る目標はなかったそうだが、モデルデビューする前に失恋をし、その相手を見返すつもりでモデルを志した。
マイペースな性格で、自宅でのんびりするのを好み、外に出かけるのはあまり好きではない一方で、趣味は釣りやゴルフ等アウトドアと語っている。また、先述の発言からも分かるように「負けず嫌い」でもある。
スポーツは苦手で、プロ野球も特に贔屓チームはないとのこと。しかし、福岡出身であるため、地元の福岡ソフトバンクホークスに頑張ってほしい思いがあるという。
来歴
学生の頃は美容部員志望だったが、就職試験が不合格だった為、高校卒業後は地元のエステ、その後は喫茶店でアルバイトをしていた。 喫茶店でのアルバイト中にスカウトされてモデルの仕事を開始する。その後、20歳で上京し現事務所に所属する。
2003年より『噂の!東京マガジン』でアシスタントを務めた。その後、役者として多くのテレビドラマに出演する。
2007年の『LIAR GAME Season1』や2008年の『ブラッディ・マンデイ Season1』にて注目されるようになった。
2009年1月、『妄想姉妹〜文學という名のもとに〜』にて初主演(複数主演)を、2010年5月、『ハガネの女』にて初の単独主演を果たす。
主な出演
バラエティ番組
モデルファクトリー(1997年4月 - 9月、テレビ東京) - レギュラー
噂の!東京マガジン(2003年 - 2007年 、TBS) ‐ アシスタント
サラリーマンNEO season3(2008年4月 - 9月、NHK) ‐ レギュラー[3]
挑戦者〜No.1への階段〜(2009年4月 - 2010年3月、テレビ朝日) - ナビゲーター
ひみつの嵐ちゃん!(2010年9月、TBS) - V.I.P ROOM ゲスト出演
笑っていいとも!(2010年9月27日、フジテレビ) - 「テレフォンショッキング」ゲスト(三浦春馬からの紹介)
トーク番組
徹子の部屋(2010年5月21日、テレビ朝日) - ゲスト
あさイチ(2010年10月1日、NHK総合) - プレミアムトーク ゲスト
テレビドラマ
ぽっかぽか3(1997年、TBS )- 珠子 役
嫉妬の香り (2001年、テレビ朝日) - 佐伯佐和子 役
Love collection (2003年、テレビ朝日)
ディビジョン1 ステージ6『犯人デカ』第4話 (2004年、フジテレビ) - 円谷まどか 役
花より男子 第1話 (2005年、TBS)
不機嫌なジーン 第5話 (2005年、フジテレビ) - モデルのリツコさん 役
小早川伸木の恋 (2006年、フジテレビ)
アテンションプリーズ 第1話 (2006年、フジテレビ)
電車男 DELUXE 最後の聖戦 (2006年、フジテレビ) - 前園の秘書 役
のだめカンタービレ 第5・6話 (2006年、フジテレビ) - エリーゼ 役
セレンディップの奇跡 (2007年、日本テレビ) - チカ 役
LIAR GAME Season1 (2007年、フジテレビ) - エリー 役
働きマン (2007年、日本テレビ) - 梶舞子 役[4]
ジョシデカ!-女子刑事- (2007年、TBS) - 蜷川はるか 役[4]
のだめカンタービレ in ヨーロッパSP (2008年1月、フジテレビ) - エリーゼ 役
世にも奇妙な物語 '08春の特別編『透き通った一日』 (2008年4月2日)
パンドラ (2008年、WOWOW) - 桂ひとみ 役
Around40〜注文の多いオンナたち〜 (2008年、TBS) - 三波由香里 役
魔王 (2008年7月 - 9月、TBS) - 芹沢麻里 役[5]
太陽と海の教室 (2008年7月 - 9月、フジテレビ) - 真山春佳 役[5]
ブラッディ・マンデイ Season1 (2008年10月 - 12月、TBS) - 折原マヤ 役
天地人 (2009年、NHK大河ドラマ) - お悠 役
妄想姉妹〜文學という名のもとに〜 (2009年1月 - 3月、日本テレビ)- 市川晶子 役(初主演・複数主演)
BOSS (2009年4月 - 6月、フジテレビ) - 奈良橋玲子 役
LIAR GAME Season2 (2009年11月 - 2010年1月、フジテレビ) - エリー 役
ブラッディ・マンデイ Season2 (2010年1月 - 3月、TBS) - 折原マヤ 役
ハガネの女(2010年5月 - 7月、テレビ朝日) - 芳賀稲子 役(主演)
ギルティ 悪魔と契約した女(2010年10月 - 12月、関西テレビ) - 榎本万里 役
映画
蘇える金狼(1998年、ギャガ・コミュニケーションズ) - 榎本ルリ子 役
ドルフィンスルー(1998年、ケイエスエス)
ジャンプ(2004年、シネカノン)
フライング☆ラビッツ(2008年、東映)- 星名令子 役
白夜(2009年、ギャガ・コミュニケーションズ)) - 朋子 役
のだめカンタービレ最終楽章 前編/後編(2009年、2010年、東宝) - エリーゼ 役
LIAR GAME The final Stage(2010年、東宝)
海の金魚(2010年、ティ・ジョイ)
死刑台のエレベーター(2010年、角川映画)- 手都芽衣子 役(主演)
ランウェイ☆ビート(2011年、松竹)
僕と妻の1778の物語(2011年、東宝)
神様のカルテ(2011年、東宝)